節分に虎9図 [水墨画]
もう25年以上前のことですが
長野県小布施にある北斎館を訪ねた時
半紙1枚ほどの和紙に描かれた獅子の肉筆画(墨絵数枚)に
目を奪われました。
その解説文に驚きました。
描いたとき北斎は85歳前後、高齢にもかかわらず
「毎日1枚、獅子の絵を描いた」とあったのです。
絵の素人のわたしは「えっ、この歳で毎日?」と・・・。
◆
古希を過ぎてから習い始めた当方の墨絵には、
人を感動させるような作品など
描けるはずもありませんが
習い始めてみると色紙1枚ほどの大きさなら
一日に1・2枚程度の墨絵は苦にならず
描けることを知りました。
きょうは、先月散歩や読書の合間に描いた虎図をここに載せます。
豊干(ぶかん)は、唐の時代の禅僧。
水墨画ではおなじみの「寒山と拾得」とともに三聖と呼ばれた人。
虎に乗って衆僧を驚かしたり寒山や拾得といった異能の人物を弟子にしたり
奇行で知られた僧。
この絵は5枚描き兄や友人に贈りました。
二枚目の絵と似ていますが岩を明るくしてみた。
これは失敗作。
背中を丸めて描いたのは、獲物を狙ったとき?
元日色紙に描いた1枚。
今年は寅年なので虎という字がついた
四文字熟語「虎渓三笑」を草書で入れてみた。
「墨画を描いているとすべてを忘れる」の意。
この絵と下の絵は対でいつか襖絵にしようと描いた下絵。
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国際墨友会主催の
第19回国際公募展『美は国境を越えて』は
あと四日です。
只今、新国立美術館に拙作も飾られているのですが、
コロナ禍、心臓に既往症があるため自身も出かけていません。
でも終了後、審査段階から入選者の展示、表彰式などの様子を
動画公開されるようです。
動画では実態がわかりずらいのですが
これで良しとしたいと思っています。
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ほのぼのとした農村の雪景色『シュガリング・オフ』を描いた
グランマ・モーゼスは、75歳から絵を描き始め
80歳で初個展を開いたといいます。
自分も来年80に到達。
それまで生き延びたら個展を開きたいと思うけれど
実力が伴いません。
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