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暁烏英のハンドルネームはどこから? [長く生きてりゃ・・・]

朝顔の小鉢は1本も枯れることなく

すくすくと育っています。

でも本鉢移植まで少し時間がありますので

今回は、自分のハンドルネームについて

(ちょっと長くなりますが)記します。

★SS鳥と烏の文字1.jpg

①から④までは目のある鳥です。

ブログを立ち上げたころの話です。友人から
「おまえのブログを開いたが、『あかつき・ちょうえい?』なんじゃこれ?」
と言われたことがあります。
烏も鳥ですが歳をとると烏という字が鳥に見えるらしい。
「暁烏英」(あけがらす・ひで)は、
暁烏が名字、英が名まえのハンドルネームなのに、です。
なぜこんな名前にしたかは
人との出会いから生まれたもので「続き欄」に詳細を載せますが
まずは、文字の解釈からはじめます。
暁は漢字検定2級レベルで高校在学程度に習うものです。
これは形声文字です。
日(意味符=太陽)と堯(音符)からできています。
堯は土が3つ、その下の字は兀(ゴツ)で
背の高い人を表しています。
よって、人間よりも高い所の土地というイメージ。
そこに日がつき、
太陽が昇る様子を表した漢字でなのです。
次に烏という文字は、常用漢字ではないので
小中学校では習いません。
鳥という字によく似ているので間違える人が多いですね。
だが烏は鳥の目の部分にあたる横棒が1本無くなっています。
理由がおもしろい。
烏は黒いから目がどこにあるかわからない、
そこで横棒がなくなったようです。
もう一つ、カラスには鴉という文字もあります。
前者は象形文字で後者は形声文字です。
鳥に嘴はありますが牙はついていません。
なのに牙+鳥とはなぜ?とお思いでしょうが
これはカラスの鳴き声に由来しています。
牙はガと発音します。
カラスは、カアカアと鳴くと思いますが
ガアガアと聞こえなくもない。
これが文字のいわれらしいのです。
夕方に鳴く烏は、[るんるん]山にはかわいい七つの子があるから・・・?
一方、暁に鳴く烏は、しらけ鳥なのです。
暁烏は男女の交情をしらけさすたとえとして
使われていたのです。
朝方にガアガア鳴かれては興ざめですね。
他方、文字が異なる明烏は、
古典落語の演目の一つで、
新内節の「明烏夢泡雪」を下敷きにしたはなしで
吉原への「入門テキスト」になっています。
◇なにか漢字の勉強みたいで
つまらない内容になりました。
なぜこの名前にしたかは「続き欄」に記します。

わたしのハンドルネーム

わたしのブログでのハンドルネームは、暁烏 英です。

映画の「股旅もの」や落語などに出てくるアケガラスは、

明烏と書きます。

どちらも同じようですが微妙に違います。

このことは後回しにして名前の由来から始めます。

以前にも書いたと思うのですが「暁烏」は、

真宗大谷派の僧侶・暁烏 敏(あけがす・はや)師の

名まえから頂戴しています。

敏の名を知らなくとも

「十億の人に十億の母あれど、わが母にまさる母あらめやも」

なら知っている人も多いのではないでしょうか。

かれの名言の中のひとつなのです。 

わたしは宗教家ではありません。

無神論者に近いのですが、若いころは東洋哲学に興味を持ち

仏教関係の本を多く読みました。

20代前半、

わたしの人生に大きな影響を与えてくれた善波周先生(※1)が、

暁烏敏を「わが師」と語られたことがベースになっています。

先生の話によりますと

「暁烏敏は、めずらしく頭のいいそして感受性に富んだ人間味のある人。

若々しい情熱と人間的詩情にあふれ、

とてもスケールの大きい人だった」と語ったのです。

調べてみると、

単なる僧侶ではなく様々な分野に多彩な才能を発揮し、

近代日本の仏教・思想・文化に大きな足跡を残した真宗大谷派の僧侶

ということが分かりました。

学生時代から高浜虚子に師事し、詩や俳句・短歌を多く残している。

日本全国に法話の旅をしながら紀行文もものしている。

親鸞の言葉を集めた『歎異抄』が

今日多く多くの人に読まれるようになったきっかけは、

かれの功績によるものだとわかりました。

仏教の原点としてよみがえらせたのです。

敏が8年にわたって同人誌に寄稿した「歎異抄講話」の文章は

日常生活を生きる心の救済を叫ぶ情熱的なものでした。

敏に共鳴した民芸運動の柳宗悦、浜田庄司、宗像志功らは

かれと長い交流を続けました。

また宮沢賢治、伊藤左千夫、正岡子規、高浜虚子、

斉藤茂吉など実に多くの人脈を持っていた人物です。

敏は、思想家、歌人、宗教家、書家、出版者、収集家

 そして旅行家、なのです。

注目されるべきは

このような才能を生む礎として、

敏は大変な読書家であり、学者であった事です。

敏と英には月とスッポンの差があります。

あえて共通点をいうならば、凡人ですが年300冊の読書を70歳まで

続けてきたところくらいでしょうか?

こんな偉い人の名まえを勝手に拝借しているから、

いつか罰が当たるかもしれません。

ハンドルネームの由来を知らない別の友人は、

「英は若い時から国内外を旅している。

義理と人情に篤い昔のヤクザっぽさがあるから

字はちがうが股旅者の『明烏』って名はぴったりだ」といいました。

[サッカー]

※1.善波周先生:明治35年4月東京に生まれる。旧制浦和高校を経て京都大学文学部卒業。

専攻はサンスクリット。京都大学文学部教官。仏教大学大学院教授。文学博士。


タグ:散文
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コメント 14

yoko-minato

おはようございます。
ずっと気になっていました。
深い言葉なのですね。
暁烏 敏さんという名前も知りませんでした。
読書家であり学者であったそうでそのほかにも
多才な才能を持たれていた人だったのですね。
しっかり頭に残りました。
by yoko-minato (2022-06-18 04:37) 

mm

おはようございます^^
暁烏はしらけ鳥^^ 面白いです。話はちょっと違いますが、鬼平犯科帳に阿呆ガラスって出てきますね。こちらは取り持つ方だったと思います。
いろいろ勉強なさってますね。お話に出て来ること知らないことばかりです。
読書は大事、大切ですね。
by mm (2022-06-18 07:12) 

OJJ

てっきり、北陸かどこかのとんでもない旧家の出で紫色の分厚い座布団の真ん中に座って・眉は村山さん(元首相)風に白く長く、多芸多才、特に唐天竺に詳しいお方・・と推測していました。スンマセン ペコリ 
by OJJ (2022-06-18 11:25) 

夏炉冬扇

あれこれ大変そうです。
by 夏炉冬扇 (2022-06-18 18:01) 

Take-Zee

おはようございます!
なるほどと思いながら拝読しました!

by Take-Zee (2022-06-19 08:17) 

ナツパパ

若い頃、暁烏敏の本を読んだ覚えがあります。
すみません、内容はすっかり忘れてしまいました。
書庫にあると思いますので、もう一度読み返してみます。
by ナツパパ (2022-06-19 11:27) 

Boss365

こんにちは。
朝顔が順調に成長、何よりです。
「暁」なる程です。
「烏」ですが「烏と鳥」似ているので読み違いしそうな文字です。
ところで「暁に鳴く烏は、しらけ鳥」は興味深い内容です。
また、何となく洒落が効いてますね。
「僧侶・暁烏敏」さん、知りませんでしたが・・・
今風に言えばマルチなクリエイターな印象です。
ところで「いつか罰が当たるかもしれません。」と書かれてますが・・・
現状罰は当たっていないので「このまま進みなさい」ですね!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2022-06-19 12:30) 

向日葵

またまた凄いお名前をHNになさったのですね。
常にこのお名前に恥じない言動を、という志ですね。

>年300冊の読書を70歳まで続けてきたところ・・

充分凄いです!!
by 向日葵 (2022-06-20 04:22) 

enosan

朝顔にお詳しいようですのでご指導いただけたらと思ってコメントさせていただきます。
当方米寿近い爺ですが昔ながらの日本朝顔が好きなんです。
毎年あちこち探して苗を買ってくるのですが赤青一色の昔からある朝顔がありません。それと市販の朝顔は種が出来ません。なんか種の出来ない薬の処理をしているとか。
朝顔は色や模様が変化しやすい植物とも聞きます。市販ではもう日本古来の朝顔は出ていないのでしょうか。もしあるとすればどうしたら手に入れることができるのでしょうか。今年は駄目でも来年は是非何とかしたいものだと思います。こんな現在公開出来ないこともあるのかもしれませんがご無理を聞き届けていただけないでしょうか、お願いします。花好きの花オンチの enosan です。
メール enosan@js9.so-net.ne.jp
by enosan (2022-06-20 08:29) 

いろは

こんにちは^^
素晴らしい方にあやかって「暁烏 英」と付けられたのですね。水墨画をはじめ、スポーツ万能、音楽にも造詣が深
く登山もなさり、海外旅行にも通じ、読書も年300冊
英さんに不可能な事はないと思えます。
これからもお身体に気を付けてご活躍をお祈りしております。
朝顔が順調に育って、開花が楽しみですね^^
by いろは (2022-06-20 14:22) 

せつこ

おはようございます^^
カラス……目がどこにあるか分からない理由で横1本足りない……。
とても勉強になり、昨日より今日が1つ利口になりました。
読んでいて「暁烏 英」のニックネームはピッタリです。
学者さんは違いますね、カラスバカキランの当て字に笑ってしまいました。
by せつこ (2022-06-21 05:26) 

暁烏 英(あけがらす ひで)

enosanさん
ご質問にお応えします。
赤または青一色の朝顔はウチにもありますよ。しかし、日本に渡来したころ(奈良時代)の花とは違います。渡来した当時の原種にちかい花は、東京古形標準型で「青並葉靑丸咲」(中輪)といわれていますが、現物を見たことがありません。大学の研究室意外にはないと思われます。
タネやで買うタネは、おっしゃる通り種がつかないような処理を施してあります。たまに種ができるときがありますから、採種するとよいと思います。
enosanさんは昔ながらの朝顔が好きとありますが、江戸時代700種以上あった日本のアサガオも、先の大戦で愛好者が激減し、種の保存が壊滅状態になりました。現在、九州大学、名古屋大学、千葉大学など多くの大学がこの遺伝子の解析や種の保存研究に力を注いていますが、700種はないと思います。
 アサガオは、単純そうで奥が深い園芸植物です。色々な色や形に変化する朝顔は、トランスポゾン(転移調節因子)というDNAの断片が入り込んでいるからです。
 朝顔を英名ではJapanese morning gloryと言われるように日本で独自の発達をとげた園芸植物ですが日本原産ではありません。アフリカから中国に渡り、奈良時代薬草として遣唐使が日本に持ち帰ったのが起源のようです。
わたしのタネでよかったら差し上げます。

by 暁烏 英(あけがらす ひで) (2022-06-21 07:36) 

okko

いやいや、知らなかったことばかり。面白いハンドルネームとは思っていましたが。勉強させて頂きました。もしや大学の先生?
これからもいろいろと教えてください。有難うございました。
by okko (2022-06-22 14:34) 

横 濱男

ハンドルネームの由来、なかなかの物ですね。
それに引き換え、自分のハンドルネームは軽いです。(;゚ロ゚)
by 横 濱男 (2022-06-23 07:43) 

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