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気まぐれ日記‐STRAY CATその7 茶太郎かわいや別れの辛さ [長く生きてりゃ・・・]

 


 ちょっと古くなりましたが、


西田敏行の『もしもピアノが弾けたなら』が一時大ヒットしましたね。


わたしは、一曲だけ弾けるんです。


ただし、イントロだけ。


題名は知りませんが


[るんるん]ネコ踏んじゃった、ネコ踏んじゃった※・・・という曲です。



 このたびの出来事は、笑えません。



[るんるん]ネコ死んじゃった、茶が死んじゃった…からです。


1.jpg


茶太郎の遺影



本文は続き欄に記します?


◆◆◆

本文


昨年の末、悲しい出来事がふたつありました。一つは身内の不幸。もう一つは同じく眷属のような茶太郎(通称:茶)の死です。茶太郎とは、わたしが愛してやまない不幸な過去を背負った牡猫の名まえです。


かれを通し愛猫家の気持ちがよく理解できました。茶太郎については過去6度にわたりこのブログに散文を載せています。


きょうは、茶太郎の思い出をここに記します。



 年末、朝顔の鉢を庭で整理している時でした。飼い主のNさんが落ち込んだ様子でやってきました。


「ついに先週逝ってしまったよ」


その半月前から茶太郎の容態が悪化していることは知っていたのですが、正月を越せませんでした。


「最後は甘えに甘え、女房にしがみつく毎日だったよ」


Nさん夫妻には子供がいない。それだけに実子のようにかわいがっていました。落ち込むのも無理はありません。飼い主ではないわたしでさえこの訃報にがっくりしてしまうほど、茶太郎の存在感は大きかったのです。


出会いはNさんよりわたしのほうがほんのわずか早かったように記憶しています。


かれはある日、2階の踊り場に座ってわたしを見上げてニャ~と鳴きました。近所で見かけない薄茶色の猫です。野性味のある顔立ちなのにわたしに纏わりつくので「こりゃ近くで飼われている猫かな?」と思い「いい子だね」と頭を撫でるだけで別れました。(なぜ纏わりついたのかは、後日わかりました。過去記事参照)


これがSTRAY CAT(野良猫・迷い猫)とは気づきませんでした。まもなくして、ご近所のN家の玄関先でキャットフードをもらうようになりました。


出会ったときは、まだ4本の足は正常でした。数日してこの猫が、近所を徘徊するボス猫に噛まれたのか、車に轢かれたのかは定かではありませんが、後ろ足二本が複雑骨折してぶらぶらとなりました。これを見かねたNさん夫妻が急遽犬猫病院に運んだのですが、「骨はもとに戻らない」と言われ抱きかかえて帰ってきました。


病院に運ばれたこの日、名無しの野良に「茶太郎」という名まえが付きました。病院で「この子の名まえは?」と問われたN夫妻が戸惑った末、毛の色が茶なのでこの名を付けたそうです。このときからN家の正式な家付き猫になったのです。


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家付き猫となって不安なく昼寝のひと時。うしろ足は、折れたままで痛々しい。


茶太郎については下記のブログに詳しく述べています。(この記事は「楽しくておもしろい」といまでもアクセス者が絶えません。)


たぶん誰かに捨てられて(N家の一員になる前から去勢した印が耳にあったから)野良となり、足が不自由になってからも懸命に生き、道行く人になつき愛されました。給餌時に「お手!」「ハイタッチ」をする利口な茶太郎が、わたしより先に逝ってしまいました。

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ご主人の合図で「お手」もハイタッチもできるんです。


茶太郎が生まれた年は、わかりません。出会ったときはすでに立派な大人猫でしたから、そのとき生後3年とみると人間なら28歳の時です。以後15年ちかく付き合ってきましたので、人間の年齢に換算すると享年※89歳です。身体にハンデを背負う猫なのにとても長生きできました。これはN家の深い愛情あっての長命です。


わたしはあと10年で茶太郎の没年齢(人間換算年齢)と同い年になります。しかし、この年齢までは無理です。天の声「ダイチマオノミコト」がテレビ画面を通してわたしに言いました。「英宅に愛はあるんか?」・・・。 


茶太郎の死が自身の余生を考える契機となり本屋に走りました。選んだ本の題名は内館牧子の『すぐ死んじゃうんだから』です。主人公が同い年だったからです。 


[サッカー]


<過去の関連ブログ>


気まぐれ日記‐STRAY CAT  その1 チャとシッポのこと・・ 2014-11-14


気まぐれ日記‐STRAY CAT  その2  シッポに触った。・・・ 2014-11-14


気まぐれ日記‐STRAY CAT  その3  茶太郎への助言・・・・ 2014-11-19


気まぐれ日記‐STRAY CAT  その4   シッポの代わりが・・・ 2014-11-22


気まぐれ日記‐STRAY CAT  その5  同じ境遇に思う・・・・ 2015-09-07


気まぐれ日記‐STRAY CAT  その6  茶太郎のその後・・・・ 2017-02-16


<今日の題名>


[るんるん]カチューシャかわいや別れの辛さ・・・これはトルストイ原作『復活』を題材とした演劇の劇中歌「カチューシャの唄」の出だしです。わたしも茶太郎が復活してもらいたいので今日の題名はこの歌にあやかりました。「カチューシャの唄」は、作詞島村抱月。作曲は中山晋平のデビュー曲です。


<注 釈>


ネコ踏んじゃった:この曲の題名は、国によって違います。ドイツでは、「蚤のワルツ」韓国では「猫のおどり」、キューバでは、「アヒルの子たち」、フランスでは生きた動物とは関係のない名前で「カツレツ」、スペインもおなじで「チョコレート」だそうです。出典:音楽家宮本ルミ子女史の研究から。ちなみに歌詞がついているのは日本とスエーデンのみとのこと。


猫の年齢を人間のそれに換算すると:生後1年で約18歳。2年で24歳、その後、猫の1年は人間の約4年分に換算される。猫の平均寿命は、2019年の統計では、15,03歳です。


享年とは:満年齢ではなく数え年です。よって、茶太郎の物故は満年齢ですと88歳となります。






タグ:茶太郎
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Boss365

こんにちは。
「ハイタッチ」をする茶太郎君、可愛いですね。また、素敵な写真です。
旅立ちや別れは辛いものですが・・・
虹の橋・別世界での幸せを願って受け入れるしかないですね。
小生、まだまだ若いつもりですが、断捨離進行中です。
コメント感謝です!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2021-02-05 12:19) 

ゆきち

茶太郎君、凛々しいよいお顔です。
大きなケガをしたにも関わらず長生きしてくれたのは、Nさん夫妻をはじめ皆さんのあたたかい愛情の賜物。
幸せな猫生だったと推察いたします。
今は虹の橋のたもとで元気に走り回りながら、みなさんを見守ってくれていると思います。



by ゆきち (2021-02-05 14:31) 

いろは

こんにちは^^
茶太郎君、怪我を負ったにも関わらず
幸せな猫生だったのですね。
安らかに眠ってくれたようでホッとしました。
「ハイタッチ」のお写真が素敵です♪
by いろは (2021-02-05 15:46) 

きよたん

茶太郎くん 88歳 長命でしたね
幸せだったと思います。

by きよたん (2021-02-05 17:52) 

夏炉冬扇

南無阿弥陀仏
by 夏炉冬扇 (2021-02-05 18:12) 

yes_hama

ご訪問ありがとうございます。
初めまして。ですが、初めてのコメントが茶太郎さんの訃報になるとは。。。
それにしても綺麗な猫さんですね!ハイタッチが可愛い♪
皆さんに愛されて幸せな人生(猫生?)だったと思います。
心よりご冥福をお祈りいたします。。。
by yes_hama (2021-02-05 22:19) 

YUTAじい

おはようございます。
拾われて・・・天寿全うしたんですね・・・
by YUTAじい (2021-02-06 06:58) 

よしころん

おはようございます。
茶太郎くん、みなに愛されて幸せに旅立ったのではないでしょうか。
今頃自由に走り回っているかな。

娘2人が嫁ぎ、50歳を過ぎたころエンディングノートを記載し始めました。
書きっぱなしの箇所多くそろそろ更新しないとまずい^^;
by よしころん (2021-02-06 08:08) 

yoko-minato

茶太郎君・・・寂しいですね~。
でもご夫妻に愛されて長く生きられたことは
本当に茶太郎君にとって安心できる場所だった
と思いますね。
足は骨折したまま長く生きられた生命力は
素晴らしいです。
野良ネコちゃんのままでは無理だったでしょう!!
天国から皆さんを見守っていると思います。
by yoko-minato (2021-02-06 13:21) 

ぼんさん

「ハイタッチ」のお写真が可愛いですね。天寿を全うされたのですね。
心よりご冥福をお祈りいたします。

by ぼんさん (2021-02-07 08:40) 

ぼんぼちぼちぼち

そうなんでやすよね、ネコちゃんってどんどん年を取っていって、気がついたらすごいお年寄りになってたりするんでやすよね。
茶太郎くん、波瀾万丈の猫生だったようでやすが、愛してくれる人に恵まれて幸せだったと思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2021-02-07 15:24) 

ぽちの輔

野良のままだったらここまで生きられなかったでしょうから、幸せな猫生だったと思います(合掌)
by ぽちの輔 (2021-02-08 06:50) 

Jetstream

Stray Cat への深い愛情が察せられエモーショナルな気分になりました。いい記事を拝見させて戴きありがとうございます。
by Jetstream (2021-02-11 20:55) 

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