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クラッシック音楽との出会い 「がんばれ!髭先生その2 [長く生きてりゃ・・・]

きょうは、前回のつづきです。

         「クラッシック音楽を好む男性は、ひ弱だ」と小馬鹿にしながら合唱団に入ったわた
         しは、入団後大変な偏見であることを身をもって体験しました。
         本番公演(東京文化会館、新宿厚生年金会館、立川文化ホール)までの半年間、
         肉体的にも結構きつい練習を行いました。
          名前だけではありますが仏教徒であるわたしがレクイエム(キリスト教のお葬式
         の歌)を、しかもラテン語を暗譜で歌うのですからもう大変! 
        

東京オリンピック青少年センター.jpg

                 合唱団の合宿練習当時の東京代々木青少年センター

          毎回の発声練習は当然ですが、二人一組でおこなう腹式呼吸、腕立て伏せ
         100回。合宿時などは、長距離走まで課せられました。
         公演を成功させるには、練習指揮者も真剣勝負。髪を振り乱し、汗を吹き飛ば
         しながら教えます。ときには伴奏のピアニストも「音の出し方が悪い」と容赦な
         く叱られていました。

           こちらは覗き趣味的門外漢、口パクだけやってりゃ何とかなると思っていま
         したが、とんでもない。声を出さないとすぐ見つかってしまう。誰か一人が音程
         を外すと何度でもやり直しとなります。
         練習指揮者郡司センセーは、300余名の団員をサーカスの猛獣使いのように
         指揮棒1本で操ってゆく。そのみごとなこと・・・。

         機関紙RAKURYMOSA14号への寄稿文は続き欄に・・・

                          ◆◆◆

               がんばれ! 髭先生(RAKURYMOSA14号)

                   その2、『先生の魅力』
                          ヤダヨ・ペンダサン
              金曜日の目覚めは早い。夜、大好きな先生に会えるからだ。
            指揮棒を振るうたびに揺れる黒髪、フィットしたシャツににじむ汗、ひと
           つの穴に2個の南京豆が同時に入るような三角の鼻腔、むっちりとした尻・
           ・・・。どこをとっても魅力がいっぱい。ただ、もう、うっとりとして2時間半の
           練習は瞬く間に過ぎてしまう。
            
            そんなわけで、先生との出会い(練習初日)以来、テノールの席から熱い
           視線を送り続けている。
           「えっ、テノール? ヒャー いやらしい!」なんて言わないでいただきたい。
           本当なのだ。“女性にモテる男の条件、それは同姓の男性に好かれること”
           と人はいう。事実だ。かれがその見本である。余談だが、ヤダヨも似たよう
           なところがあり、こと女性に関しては、日々満腹状態である。
            ともかく週に一度、かれの毛もくじゃらの顔を拝見しないとぼくは寝つきが
           悪い。男のぼくでさえこんな具合だ。ならば、うら若き女子団員なんぞは毎
           夜「郡司センセー!」などと大声を発してベッドの上で枕を抱きしめている
           んじゃあるまいか?
            ぎょぎょ!これまたいやらしい連想。だからぼくは天国へ行けないんだ。

            話は変わるけれど、今週は米国人ベン(本名ベン・ダーシー)くんの姿が
           見えない。ぼくのせいだろうか?先週ぼくは失礼なことを言ってしまった。
           「きみ練習時、いつも挙動不審だけど入団した目的はなに?」と訊いた。
           すると「ワタシ、ガールフレンド欲シクテ入ッタ」と言う。
           「職業はなに?」
           「日本建築勉強ニ来タ。今カーペンター」
           「それじゃあ きみヴェルディーじゃなくベートーベンの合唱団に入りなさい」
            こんな会話をしたから辞めたのかもしれない。

                      
            神よ許したまえ! 

                                    [サッカー]


[あとがき] 練習当初500名近くいた団員も最終的には300人に減っていた。本番は外山雄三指揮で各パートのソリストが4人、その他大勢のわたしたち、管弦楽の音色に合わせつつがなく終わることができた。 

東京文化会館.jpg

                             本番会場 東京文化会館

 この合唱団で、わたしは何人かの友を得た。特に東大法学部を出たばかりの団員K君のことは忘れられない。頭脳明晰のK君ではあったが恋の悩みには勝てなかった。お茶ノ水女子大卒の恋人に振られそうになったとき、相談相手となる。対人関係能力ではかれに勝る立場から助言をし、救ってやったのだ。その縁で、学士会館での結婚式にも立ち会った。その後、国際法を専門とする弁護士になって世界を相手に活躍している。
 裁判官になりたてのM君は10年間くらい年賀状のやり取りがあったがその後、音信不通となった。八王子の苦労人弁護士・N氏も、年賀状が来なくなった。もうこの世にいないのかもしれない。歳月を感じる。

この体験でクッラシック音楽が趣味の一つに加わった。


タグ:音楽
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コメント 5

green_blue_sky

クラッシック音楽は聴くだけです~
よい出会いがあると、楽しくできますね。
by green_blue_sky (2015-11-20 07:28) 

般若坊

レクイエムをラテン語で熱唱ですか・・・クラシックのど真ん中ですね。
パートはテノール。一度お聴きしたいですね・・・ ^^
by 般若坊 (2015-11-20 09:14) 

暁烏 英(あけがらす ひで)

般若坊 さん
ハイ、わたしのパートは、いわゆるテノール馬鹿です。クラッシックに首を突っ込んでから、演歌や民謡がダメになりました。マイクなしで、体育館に響き渡るような声になってしまいました。
by 暁烏 英(あけがらす ひで) (2015-11-20 16:50) 

saia

私も合唱曲は好きで、特にフォーレのレクイエムが大好きです!
でも、オルフの「カルミナ・ブラーナ」も好きなんです(≧▽≦)

by saia (2015-11-20 23:30) 

暁烏 英(あけがらす ひで)

saiaさん 同感です。
by 暁烏 英(あけがらす ひで) (2015-11-23 13:28) 

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