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山の吸血鬼 [花と心象]

 暑さを少しでも和らげようと登山グループS会会員とともに日光戦場ヶ原と霧降高原の滝めぐりに出かけた。2日目は雨模様だったので6人が不参加。残りの11人で霧降川沿いの霧降滝、丁字滝、玉簾滝、マツクラ滝を目指した。しかし、楽しみの山歩きが恐怖に変わった。吸血鬼が、湿った山道で手ぐすねひいて待ち構えていたからだ。

SS-CIMG3669幹から出た不気味な頭.jpg
幹の途中に不気味なコブ。不吉な予感が・・・
SS-★CIMG3714たくましく生きる雑木.jpg
渓流沿いになぜか柵が・・・その柵をムシャムシャと食っている木
SS-CIMG3720ヒトリシズカ.jpg
 ヒトリシズカ
SS-★CIMG3693フタリシズカ.jpg
フタリシズカ
SS-CIMG3725アカショウマ.jpg
アカショウマか・・・
SS-★CIMG3695コアジサイ.jpg
コアジサイ
★CIMG3672サワギク.JPG
サワギク
★4玉簾滝4.jpg
玉簾滝 
この雄大さはここへ来た者だけが味わえる
見とれているとき吸血鬼が忍び寄ってきた。
第一発見者は、「あらっ、ミミズが立っている」と言った。
かのじょは、吸血鬼・山蛭を見たことがなかったからだ。
湿った落ち葉の上で3~4センチの赤茶けた蛭が上部をピロピロと小刻みに揺らしている。
人の臭いを嗅ぎつけて興奮しているらしい。
SS-★ズボンの裾に這い上がってきた吸血鬼・蛭をむしりとる.jpg
「わーっ大変! もう私の足に張り付いている」と皆が言い出した。
あわててわたしもパンツの裾をめくると靴下の内側に忍び込んで吸いつかれていた。
幸い出血はすくなかったが・・・首にも取りついていた。
もう、滝めぐりどころではない、丁字の滝を見ずにバス停へ。
ここでも何人かの靴や脛に吸い付いていた。
東武日光駅に着いてリーダーは、血をたっぷり吸い小指大に膨らんだ蛭一匹を振り落したが
床に鮮血が散った。
Tさんは4センチ大の蛭に腹を吸い付かれ、かなりの血を流し1時間たっても血は出続けた。
蛭は痛みをなくすエキスを口から出し、気づかれないように人の血を吸う。しかも、噛まれた後は、血が止まらないような液を出す。
夜になって「わたしは大丈夫」と言っていたAさんからSOSのメールをいただく。その内容にまたぞっとする。
家についてから、さんざん点検したはずなのに小指大の蛭がポロリと落ちたとのこと。
こんな体験はめずらしい。
次の写真は、帰路の車中でWさんが何気なく裾をめくったとき吸血鬼を発見!
噛まれた直後の出血である。
CIMG3726渡辺くんの蛭被害足.JPG
野生の鹿が増えてから蛭が多くなったので山歩きは注意が必要である。
※蛭は、細長くやや扁平で、前後両端の腹面に吸盤がある。前吸盤のなかに口がある。雌雄同体。
チスイヒル(血吸い蛭)、馬蛭、山蛭など種類が多い。タバコの火を近づけるとコロリと皮膚から離れるが、
摘まんでも食いついたままでなかなか離れないものがいる。塩に弱い。対策は石鹸を登山靴に塗って歩くこと。
最後に蛭にまつわる諺をひとつ。
「蛭に塩」=(蛭は塩に弱いから)もっとも忌むものに出会って縮み上がるさまをいう。「ナメクジに塩」と同趣意。

タグ:高山植物
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g_g

ヒルにやられましたか! 昨年何カ所か吸い付かれそれ以来
ヒルが出そうなところには行かないようにしています。
樹木や頭上からきたヒルは首から入り背中に吸い付かれたのも
気がつきませんので裸になって見て貰った記憶もあります。
by g_g (2013-07-15 07:26) 

つなみ

ひゃあ、こっわー!(>_<)ブルブル
ヒル怖い~!
会いたくない、くわばらくわばら。
by つなみ (2013-07-21 08:15) 

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