今夏の朝顔づくり ⑨ひと休み中に描いたアザミ [マイ・アサガオ'15]
今夏の朝顔づくり ⑧出物系統の苗 (葉と花の相関) [マイ・アサガオ'15]
アサガオの葉型は、一様ではありません。
よく見かける葉型は並葉または常葉といいます。
並葉または常葉
以下に掲げる葉の形をみると、これが普通の朝顔ではなく
変化朝顔(出物系統・正木系統)の子葉や本葉ということがわかります。
出物系統:青林風抱常葉紅管弁獅子咲
正木系統:黄斑入蝉葉青軸白地紅時雨絞咲 大輪 (紅と白の源平)
子葉に青葉の筋があるところに注目。この模様で咲き分けということがわかる。
青抱葉瑠璃丸咲(親木)
出物:青爪龍葉瑠璃色筒白総風鈴獅子咲牡丹が出る。
出物系統:青打込弱渦蜻蛉鶏足柳葉藤色牡丹
出物系統:青縮緬立田唐草雨龍葉
青蜻蛉葉
アサガオは、葉の形で花模様がなんであるかを知らせます。
葉が衣(衣装)ならば花は心です。
この世には、衣装や肩書で飾っても心貧しい人がいます。
このような人を見ると
「衣を染めるよりも心を染めよ!」
と言いたくなるのは私だけではないと思います。
以上ほんのわずかだけご紹介。
今夏の朝顔づくり ⑦梅雨時の管理 [マイ・アサガオ'15]
今日、西日本では梅雨入りとなりました。関東地方の梅雨入りも時間の問題です。
なんども言いますが朝顔づくりにおいては、
小鉢苗づくりの良し悪しがその年の出来を決定づけます。
拙宅は、種まきが10日ほど遅かったため、
苗はまだ本葉が2枚程度しか出ていません。
こんな状態の中で連日雨が降ったら苗は腐るか、
葉がぐんぐん伸び、強い丈夫な苗はできません。
かといって室内に取り込めば日陰のもやしのようになるから厄介です。
そこで梅雨時の管理は、自分の場合つぎのようにしています。
(この方法が正しいかどうかはわかりませんが・・・・)
1、小鉢(ポットパレット)の置き場所
①降雨時は開閉式シートで覆い、少しでも止んだ時は覆いを外すことを
心がけている。
②風通しと、水はけに注意して小鉢の置き場所を片根を避けるため
たえず変えている
2、水やり
極力、水はやらない。やっても小鉢1鉢に20~30cc. 多くても40cc位
しかやらない。
3,肥料
液肥750倍液や化成肥料を2日に一度または3日に一度の割で与えている。
4、害虫対策
カタツムリ、ナメクジがこの時期多く発生するので粉末の駆除剤を撒く。
5、その他
蔓が延びすぎないように、ビーナインの800倍~1200倍液を与えている。
今夏の朝顔づくり ⑥浮世絵・錦絵のなかの朝顔 (おまけつきです) [マイ・アサガオ'15]
普通の朝顔の絵は、自分の知る範囲でも結構ある。
喜多川歌麿『娘日時計 辰の刻』、歌川国芳の『加賀千代女』
中村芳中『鶏頭に朝顔図』江戸時代中期 絹本着色 細見美術館蔵
立林何帠『玉蜀黍に朝顔図』 同上 同上 出光美術館蔵
方祝『鶏頭に玉蜀黍朝顔図』 同上 同上 個人蔵
など夏の涼を誘う絵は当時多く描かれたようだ。
今夏の朝顔づくり ⑤小鉢移植に適した根 [マイ・アサガオ'15]
切込み仕立て用苗。黄葉の大輪
側根がまだ少しなので傷つけずに移植できる範囲。
側根がかなり出始めている。
これ以上は、根を傷つけやすくなるから移植時細心の注意が必要。
上図は小鉢代わりのポット移植(素焼きの小鉢は別にあり)
小鉢移植が遅れています。
数が多いためなかなか終わりりません。
でも、あと苗床3つ(苗数195)で小鉢移植完了の見込みが立ちました。
双葉が出たばかりの時に移植すれば、
主根だけですから根を傷めませんが、
だいぶ側根が出てしまったので作業効率がとても悪くなっています。
昨日までに終わっている小鉢には、害虫駆除の粉末剤と、
発根を促す薬品100倍液を散布しました。
今年は大輪を多く作っていますので、水やりが大変です。
ここ数日猛暑が続いているため、土の渇きが早すぎるのです。
すでに6本焼けてしまいました。
この異常気象は、植物にいろいろなダメージを与えています。
花壇のタチアオイの葉が枯れてしまうほどです。
今夏の朝顔づくり ④小鉢移植後の姿 [マイ・アサガオ'15]
以前にも記しましたが朝顔の楽しみ方は、
大きく分けて地植えと鉢植えがあります。
窓辺で朝顔に日除けをしてもらいながら花を楽しむのも一興ですが、
むかしから愛好家の多くは鉢づくりを主体にしています。
ここでは主に鉢植えの栽培方法を紹介しています。
一昨日、向島百花苑のある東京・墨田区で行われた朝顔愛好会の
今夏2回目の講習会に出席しました。
この会は、江戸の庶民文化をそのまま現代に引き継いだような
下町の人情味あふれる旦那衆たちが会員です。
大先輩たちの奥の深い教えに、頭のなかが混乱気味です。
前回のblogで、小鉢への移植は横着をおこしてビニールポットを使用していると
書きましたが、本来は下図のような素焼きの小鉢(3.5寸)が基本です。
(副会長さんの作品で紹介します)
大輪の小鉢。移植6日後。
幹が太く蝉葉の子葉は立派に育っている。
このなかにもいろいろな土の配合、肥料、殺虫剤等の工夫があります。
根を丈夫に育てるには、極力水分を少なめにやるのがコツです。
この鉢に移植した後は、20cc程度の水やりを行います。
本葉が芽吹きました。
現在、花の名札は樹脂製が多く売られています。
しかし、展示会へ行きますとなぜか木札です。
これは美的な考えからではなく、理にかなったやり方なのです。
その答えは、鉢の中の水分を知るためです。
木札の湿り気具合で水やりを判断するのです。
本葉が育ってきました。
土のなかは、ぐんぐん根が伸びて養分を吸収しています。
この素焼き鉢でも炎天下はかなりの熱を帯びますから、
根が焼けぬよう1日に数回鉢を回して熱を逃がします。
いい花を咲かせるには大変な手間がかかるのです。
今夏の朝顔づくり ③小鉢(ポット)移植 [マイ・アサガオ'15]
近所の野良猫が苗床をトイレ代わりにしたことがあるので
気の抜けない毎日です。
種まきから4日目、下図のように双葉の子葉となりました。
4日目の黄葉と青葉(緑)。青葉のなかに黄葉が一列
NO.58は大輪の双葉。特徴は葉の切込みが浅く丸みを帯びている。
NO.59.60は出物系統。
NO.60の手前から2番目の葉形は他の3本とちがう。
これが出物の子葉です。
NO.63は小輪。双葉も小さいのが特徴。
出物系統は発芽率が悪い。NO.77も出物系統。NO.78は、全く出ない。
種の外皮が堅いため双葉が開かない場合がある。
こんな時は、ガーゼを使い外皮部分を水で湿らせると
4~5分で柔らかくなるのでピンセットで取り除く。
そのまま取り除こうとすると子葉を千切ってしまう。
続きに小鉢移植の写真を掲げます。
[続き]
今夏の朝顔づくり ②浸種から発芽まで [マイ・アサガオ'15]
浸種
今夏は種まきのタイミングを間違えてしまいました。
スケジュール表を作り、
芽切り、苗床づくり、浸種、名札書きと順調に進んだのですが、
種まき日に雨が降り屋内作業となりました。
雨の日の種まきはタブーです。しかも低温。
ほかの仕事もたくさん控えているので、
エイツ!とばかり蒔いてしまいました。
苗床は、発泡スチロールの長ネギケースで5箱作りました。
出来上がったところで外の棚に運んでいる最中、
足がすべり苗床ともども転倒!
あっというまに苦労して作った苗床が地面に散乱。
一から作り直しです。
種まき完了。苗床は川砂とバーミキュライトの混合。
3日後の発芽状況は「続き」に掲載します。
今夏の朝顔づくり ①種まき前の作業 [マイ・アサガオ'15]
今夏の種まきは10日ほど遅れました。
自身の体調不良に加え、
身内と恩師2人の葬儀が5月上旬に立て続けにあったためです。
昨日今夏の種まき第一工程がほぼ終了しました。
習いたての彩色水墨画(雅印は自作の篆刻。石朋と使い分け)
今年のメインは大輪づくりですが
いままでの変化朝顔も同時進行です。
まずはビジュアルで準備作業を「続き」欄に掲載します。