春の野草その2、ホトケノザ [花と心象]
今日は彼岸の中日です。
お盆と彼岸は、仏になったご先祖様と会話するときなので
仏の座(ホトケノザ)※について
記します。
墓参りの途中咲き乱れていたホトケノザ
仏様が呼び寄せたのか・・・?
この草花については続き欄に・・・
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おしゃべり上手なホトケノザ
春の訪れとともにわが家にもシュンランが咲きました。
水墨画でランは四君子※のひとつで運筆の基本を習うため、
最初に習うのがこの花です。
ひっそりと咲くけれど、
この洗練された花を求めてハチは寄ってきます。
ところがこの季節、
ランにも負けない花を咲かせている野草がありますね。
ホトケノザです。
手に取ってみるとランを思わせる可憐で美しい花です。
しかも、花弁は上唇と下唇を開いているように見える。
唇に似ているためか、植物学では唇形花と呼ばれています。
春の陽だまりに群生しているのをみると、
ワイワイガヤガヤとおしゃべりをしているようにも見えます。
じっくり観察してみると下唇に着地したハチは、
細長い花筒の奥にある密を求めて花芯に向かって進みます。
このとき上唇の下に隠れている雄しべの花粉を背中につけます。
ホトケノザは、虫媒花です。
スギナと同じくしたたかでこちらは
ハチを介して子孫を増やすのです。
が、この花、春が過ぎハチが来なくなると両唇を閉じてしまう。
でも不思議なことに葉の付け根のところに閉鎖花をつけます。
花は開かないのですが、朝顔と同じく自家受粉で実をつけます。
『セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ これぞ七草』
このように春の七草に歌われるホトケノザは、
この草ではありません。
キク科のコオニタヒラコ(小鬼田平子)です。
ではなぜ歌に詠まれているのかというと、
むかしは、こちらがホトケノザだったからで、
いつの間にかコオニタヒラコになってしまいました。
そのいきさつについては知りません。
次回はオドリコソウについて載せます。
※仏の坐(ホトケノザ)の由来:葉の形が仏様の台座(蓮座)に似ているから。
※四君子:蘭(春)、竹(夏)、菊(秋)、梅(冬)の4つは、中国では草花の君子であるとたたえられた。水墨画の運筆基本は、この4つを描くことから始まる。
タグ:ホトケノザ
ホトケノザ。台座ににています。そう思っていつも見ます。
南無阿弥陀仏
by 夏炉冬扇 (2022-03-22 07:13)
何も知らないので勉強になりました。
春の野草が一斉に咲く季節ですね
by きよたん (2022-03-22 20:16)
ホトケノザもこれだけ群生していると、見事ですね!
by achami (2022-03-22 21:52)
こんにちは。
水墨画での蘭、また、ホトケノザ、成る程です。
七草のホトケノザ(コオニタヒラコ)と違う事、知りませんでした。
ところで、ホトケノザ、よくよく見ると不思議な形状してますね?
描かれたホトケノザ、人工的な創造物のようみ見えます!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2022-03-22 22:41)
これほどの群生ではありませんが
うちの庭にもたくさん生えています。
そう、これは春の七草のホトケノザとは別物なんですよね。
七草の時に間違って採って食べそうになりました(^^ゞ
by kuwachan (2022-03-23 00:57)
おはようございます^^
色々ご存じで傍に居たら楽しい人ですね、ホトケノザの名と入れ替わった植物初めて知りました。
コオニタヒラコそのものを知りません、ホトケノザを間違って食べそうです。
by せつこ (2022-03-23 05:02)
こんにちは^^
ホトケノザもこうして群生していると綺麗ですね♪
シュンランの慎ましかやな色合いが素敵です。
by いろは (2022-03-25 15:17)
ご自分で描かれたのですか?
素晴らしいです!!ホトケノザの群生、見たことがありません。
by okko (2022-03-25 15:54)
面白い名前に変わったのですね。群生は見事ですね。
by JUNKO (2022-03-25 20:07)